【研究成果】認知症があっても、一人で暮らし続けられる社会へ ―「支援される人」から「権利を持つ人」へ 日本の認知症政策・実践から示された10の「転換」―
本学人間科学部の池内朋子准教授と、社会福祉法人浴風会 認知症介護研究・研修東京センター、慶應義塾大学、米国ラトガース大学、カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の研究者らによる国際共同研究グループの論考が、老年学分野を代表する国際誌の一つである「The Gerontologist」に掲載されました(2026年8月12日付)。
また、本件に関するプレスリリースが8月31日に配信されました。
高齢化と一人暮らしが増加する日本において、認知症がありながら一人で暮らす高齢者を社会としてどのように支えるかが重要な課題となっています。これまでの福祉制度は「家族との同居」を前提に設計されてきましたが、本研究では、今後の認知症政策やケアを考える上で重要となる10の「教訓(Lessons)」を整理しました。
論文では、認知症のある人を単なる「支援を受ける人」ではなく、自らの意思を持ち、人生を選択する「権利を持つ人」として捉えることの重要性を指摘しています。
従来の「一人暮らしは危険だから施設へ」といった視点から、「本人が一人暮らしを望むなら、どうすれば可能にできるか」への転換を促し、このパラダイムシフトを「コペルニクス的転回」と表現しています。
本研究は、誰もが自分の望む場所で自分らしく暮らし続けられる「共生社会」の実現に向けた、日本発の重要なメッセージとなっています。詳細および関連リンク研究の詳細や10の「転換」の具体的な内容については、以下のプレスリリースおよび論文をご覧ください。
プレスリリース詳細
浴風会認知症介護研究・研修東京センター https://www.dcnet.gr.jp/pressrelease/tokyo/index.php
論文情報
論文タイトル:The Copernican revolution of caring for older adults living alone with dementia: Lessons from Japan
著者:Tomoko Ikeuchi, Naoki Ikegami, Shuchi Awata, Takashi Amano, Elena Portacolone
掲載誌:The Gerontologist (Oxford University Press)
DOI:10.1093/geront/gnag180